第104話雰囲気がどんどん曖昧になってきている

「ねえ、ジョンソン先生、あの二種類の薬草のことをご存じなんですか?」ヨークの目つきは鋭かった。

ダニエルの身の安全を思えば、患者の投薬内容は秘匿されるべきだ。医師がその情報をエミリーにまで漏らしていた事実は、ヨークには行き過ぎに映った。だからこそ彼は、医師にもエミリーにも良くない印象を抱いたのだ。

エミリーの本当の素性を知っているダニエルには、彼女が事情を知らない理由が分かっていた。ヨークが自分のためを思って動いているのも承知している。だがそれでも、冷ややかに叱りつける。「ヨーク、無礼はやめろ!」

エミリーは危うく身分の切り替えを忘れるところだった。少し考えてから、落ち着いて説明する。「...

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